ロードバイク用 LEDライト選び方

ロードバイク(スポーツバイク)用LEDライトの選び方
過去にもLEDの選び方をご紹介させて頂いておりますが、
いつもは通勤視点が多いので、今回は改めてスポーツバイクのLEDライトの選び方という視点でブランドをまたいでチェックをしてみたいと思います。

改めて、ライトの選び方のポイントとしては大きく3つの事があげられます。
1.明るさ
2.稼働時間(ランタイム)
3.取り付け方法(マウント)

今回はこの3つのポイントをスポーツバイクという視点で見ていきたいと思います。


■1. 明るさ


ライトのスペックとして明るさが1番にきます。
そして明るさの単位はルーメンで表されることが多い。
ということは、ルーメンの大きなものを選べばいい?

ちょっと待った!!

実は、このルーメンの大きなものが明るいは半分正解で、半分不正解な場合も。

何のため?(見るライト?見られるライト?)
・真っ暗な暗闇を、30km/hで走るために自分の視界をしっかりと確保したい
・明るい街中で、自分は見えているけど、自分の存在はしっかり周囲に気づいてもらいたい
・昼間だけど、車の追い越しが怖いので、早めに気づいてもらいたい。
・昼間の峠道のカーブですれ違いで怖い思いをしたくない。

こんなライトがほしい気持ちは少しずつ人によって違うもの。
ライトはそのメーカーやモデルの考え方によってルーメンの味付けが全然違うのです。

見られるライトの重要性はこちらを

車の2秒間の脇見、ながら運転で進む距離。
どれだけ早く気づいておいてもらえるかが重要ですね。


ルーメンの使い方=何用ライト?
ルーメンってそもそも何?
光束という光の線みたいなイメージ。
この線がどれだけ放出されているかが◯◯ルーメン。
今回はスポークでイメージをしてみます。
1本10ルーメンとして、20本で200ルーメン分のライトがあるとします。

この200ルーメンをどう使うのか。
前をしっかり照らすライトならこんな感じ
直線は遠くしっかり明るいけど、近いほど暗く感じる。

まんべんなく照らせるライト
ムラはないけど、全体的に暗い感じはする。

人に気づいてもらう被視認性を追求したライト
周囲へのアピールは抜群、自分の視界を確保するには不十分

配光パターンは実際に光らせて確認を
平面でしか表現できてないですが、実際はさらに
これを円形で光らせるのか、楕円形で光らせるのかなどでいろいろと味付けを変えていったものになってきます。
そんな視点で、ライトを実際に光らせてみたり、レンズを眺めてみたりするのはいかがでしょうか。
各社レンズ周辺には、設計者の思いが詰まっています。

LEDの種類
LEDには最近のLEDライトでは主に2つの種類が採用されています。
・SMD(SURFACE MOUNT DEVICE)
主に前照灯に使われる、1つのLEDで強い光を前方に飛ばすのに適しています。
ルーメンを一つに凝縮させたようなパワフルな光。

詳しくは以下のリンクを。


LEDの種類の選び方
これらのLEDの種類も見ながら、用途を選んでいくとわかりやすいかもしれません。
前方をしっかり照らしたいなら、SMD LEDタイプを。
光を拡散させて、存在をしっかりアピールしたいならCOBタイプを。

さらに上記に加えて、リアライトで自分の存在を知らせたい時に、付加する機能としてブレーキライトという機能があります。
加速度センサーを備え、減速時に、ライトの点灯パターンが変わって注意をうながすというもの。


■2. 稼働時間

これはバッテリーのスペックに寄ってきます。
実は、LEDライトの価格はLEDよりもバッテリーの容量によるものが大きく、このバッテリーの種類も大きく2つに分類されます。

・Li-ionバッテリー
容量に対するコストは抑えられるため、多くのライトがこのバッテリーを採用。
バッテリー容量が増えるほど、ボディーは大きくなりますが、その大きさの分ランタイムも長くなると考えて良いでしょう。

・Li-Poバッテリー
iPhone等にも採用されるこちらのバッテリーはコストは高いですが、薄型で製品を小型、薄型にするのに適しています。
LEDライトだと、同じ出力で小型化できるため、よりスマートなデザインが期待できます。
ライトは目立たせたくないという人はこちらになりますが、その分ランタイムは犠牲にする必要が出てきます。

見えないところではありますが、信頼性のおけるバッテリー(大手メーカー、自社管理)が使ってあるか等も大切なポイント。

バッテリーの寿命を長持ちさせるなら?
いずれも、長く使いたいなら少し気を遣う必要があります。

Q.過去には600回、1000回など公表されていましたが、最近ではあまり言われなくなっているのはなぜか?
A.使用環境によって大きく変わるため

期待通りのランタイムが出ないという場合は、バッテリーが劣化している可能性があります。
長持ちさせたい場合はこちらをチェック

明るさとランタイムのバランスの見方
明るさとランタイムのバランスを見る事で、自分に最適なライトが選べるようになります。
1000ルーメンを超えるようなライトは10000円を超えてくることも多く、ルーメンだけで判断すると、そんなには必要ないかな?と思ってしまいます。
先に述べた通り、実はLEDライトの価格を決めてくるのはバッテリーの比重が大きいため、そんなにルーメン必要ないかも?と思っても、比例してバッテリーの容量が大きな場合が多いです。
その時に基準になるルーメン、400-600ルーメン(LEZYNEは最適ルーメンと呼んでいます)を見て、それで何時間稼働するかという選び方も一つの指標になってきます。

ハイスペック&ローコスト品はどう?
また、同じスペックで見た場合、各LEDライトブランドに比べて、圧倒的に安いのがノーブランド品。
スペックだけで選ぶなら、これでも十分と思えるところ。
ただ、安い反面、リスクがあるのも事実。
LEDライトのリスクは、バッテリーの安全性になってきます。
安さと引き換えに、最悪の場合充電中に火を吹いてしまうというようなリスクもあるのも事実です。

ノーブランド品を選ばなければ大丈夫?
Li-Ion、Li-Po共にバッテリーに損傷を加えると発火のリスクは同じです。
そのリスクを減らすため、バッテリーを守る構造になっているか、安全な回路がとられているのかなどは、外部からは判断しづらいですが、
長年LEDライトを製造しているメーカーは、多少高くても、その安心感も同時に含まれているということになるでしょう。

メーカーではカスタム等には純正品のオプションパーツを推奨しております。
サードパーティーの魅力的なオプションパーツもたくさんできていますが、その際は、取り付け適合の確実な確認。
バッテリーを損傷したり、放熱に影響がないかなど必ずチェックするようにしましょう。


■3. 取り付け方法

取り付け位置
取り付け方法を見ていくとこちらも大きく3つのポイントで選び方が決まってきます。

・正方向での取り付けの自由度。
こちらは、スポーツバイクでは、あらゆる優先度の高いものがハンドルバー周りを締めてきます。
その時どれだけ隙間をぬっていけるか。幅の狭さであったり、上下逆さがOKなのか等が基準に。

・90度方向での取り付けの自由度。
ハンドルバー周りがいっぱいな場合、次は、フォークやヘッドチューブ周りが選択肢に。
配光パターンが、正位置で設計されている場合、楕円照射のパターンもあります。
その場合90度ずらすと横長の配光が縦長になったりと本来の配向が得られない場合が出てきます。

取り付け位置が90度横を向く可能性がある場合は、円形の配光パターンを選んだほうがよいでしょう。

・バッグ等死角が生まれる際の取り付けの自由度
バイクパッキング、コミューターでありがちなのが、フロントバッグ、バスケットを付けた場合に、ライトの配向が遮られる場合。
その場合は、さらにフロントラックやフォークに取り付けるオプションが選べる等の選択肢が必要になってきます。

マウント方法
これにさらにマウント方法が加わってきます。マウント方法は2つのパターンが。

・ブラケット不要の、シリコンバンド方式
スポーツバイクの場合、夜に乗らないというケースも多いと思います。
ここからは好き嫌いになりますが、本来無駄なものを削ぎ落としたものが美しいスポーツバイクでは
ブラケットが残るのが嫌ということも。
その場合は、不要だと思って取り外したら、バイクそのものの姿になるのが良いでしょう。

・ブラケットタイプの、クイック取り付けタイプ
このタイプは、取り付け外しが速いのが特徴です。
スライドして取り付けて、外せる。位置も一度決めれば安定的。で角度を毎回調整する必要なし。
ただ、ブラケットはどうしても残るため、それが許せる人、許せない人で大きく分かれるのがポイントです。

■4. カッコよさというスペック?

ここは人の好み、感性の部分なので数値化はしにくいですが、特にデイライトの場合ライトが丸見えに。
自転車との一体感、デザインと統一感、色合わせなど、ちょっとこだわってみたいポイントです。
使わないときは、すべて取り外してしまえるシリコンバンドタイプは、バイクの見た目を大切する人には重要なポイントかもしれません。


実際に各社ロードバイク用ライトを選んでみよう

では、上記を踏まえて、おすすめのロードバイク用ライトをご紹介。
各社ラインナップありますが、ロードバイクに適していそうなものを選んでいます。
ブランド別にご紹介します。

Lezyne
16年目を迎えるアメリカブランド。LEDライトのラインナップを加えて11年。
創業当時、自転車用アクセサリーには不十分なプラスチック製のアクセサリーしかなく、
ハイエンドな自転車と同じ高水準を満たす、高品質なアクセサリーを設計、製造することその思いから、
7075、6061アルミを使用した、ハンドポンプを作り始めたのがスタート。

自転車のパーツと同じ素材をCNCで作り上げたLEDライトは、まさにスポーツバイク用ライトと言えます。
また、開発、生産、品質管理、PRまで一貫して自社で行っているのが強みです。
独自の耐久保証プログラムもあり、落車、水没まで保証対応可能。

LITE DRIVE1000XL
こんな人におすすめ
・夜を含む通勤にも使うし、週末のデイタイムライドにも出かける

特徴
・2LEDのモデル。
・1000ルーメン/1時間30分、バッテリーは2400mAh。500ルーメンで3時間。
・デイフラッシュモード(1000ルーメン点滅/7時間30分)も備えて昼夜を問わず使えるモデル。
・レースモード搭載。ハイ/ロー切り替えが可能に。
・放熱性に優れるアルミ切削ボディ
・取り付けオプションで、スライド式、Go-Proマウント式などに変更が可能。


CLASSIC DRIVE700XL
こんな人におすすめ
・自転車のライト取り付け場所が限られているのでフォークなど自由度が欲しい。

特徴
・700ルーメン、バッテリーは2400mAh。400ルーメンで3時間45分。
・デイフラッシュモード(700ルーメン点滅/10時間)も備えて昼夜を問わず使えるモデル。
・レースモード搭載。ハイ/ロー切り替えが可能に。
・放熱性に優れるアルミ切削ボディ
・筒型のシンプルなデザイン。一番最初に出てきたLEDライトもこの円筒形。
・ストラップはシリコンマウント方式。配光も円形で上下、90度位置場所を選ばず、自転車のデザインも選ばないモデル。
・取り付けオプションで、スライド式、Go-Proマウント式などに変更が可能。


Knog

創業今年で20年のオーストラリアブランド。
プロダクトデザイナー達が生み出す製品は、デザイン性に優れているのはもちろん遊び心が効いた製品ラインナップに。
ライトに、12色展開というカラーラインナップの概念を持ち込んだり、マウントレスのシリコンバンドタイプ、COB LEDを曲面に配したりと、何かと新しい事にチャレンジするのがこのブランドの面白さです。
自転車に自由な感性や、楽しさ、ワクワクといった要素を添えたいならおすすめのブランドです。

ロード用フロントライトのイチオシは

PWR ROAD

こんな人におすすめ
・ライトをスマートに取り付けたい。
・普段からモバイルバッテリーを持ち歩いている。

特徴
・モバイルバッテリー(3350mAh)とヘッドユニット(700ルーメン)を組み合わせて使用するユニークな構造。
他のパーツと組み合わせて、拡張性も備える。
・ユニークなサイドマウント方式で、宙に浮いているようなマウントが可能に。
オフセットを使用してステムの真上(真下)に来るのがかっこいい。
・点灯パターンのプログラムが可能
・オプションで、ヘッドとバッテリーを独立させたマウント、ヘルメットマウントが可能に


お昼に乗るのがメインな方なら

BLINDER MINI

こんな人におすすめ
・ライトがついているのを極力目立たせたくない。
・気軽に取り付け外ししたい。

特徴
・40x33x31mmと非常に小型で、たったの17g。
・50ルーメンとルーメン数は多くはないものの、COBで光束を拡散させて、周囲の注意を引きます。
峠道の出会い頭、街中での車の巻き込み、そんな危険から守ってくれるでしょう。
・COBに絵柄が浮かび上がり、さらに別の形でも注意を引ける遊び心。
・コンパクトでハンドルと同軸に収まるため、自転車のデザインを損なうことなく取り付けが可能。


CATEYE

創業約60年。日本ブランドとして信頼性が高い。
道路でもよく見る反射板からスタートして、自転車用ライト、サイコンなどを手掛けるブランドです。
誰もが知っていて、日本でも自転車に一番ついているライトではないでしょうか。

ロードバイク用ライトとして見た時におすすめは

VOLT800

こんな人におすすめ
・安心、安全第一。
・素早く取り付け、素早く取り外し。
・バッテリー切れに対する備えをしておきたい

特徴
・3400mAhの大容量バッテリーで、カートリッジ式で小型かつ交換可能なのがポイント
・急速充電回路内蔵
・スライド式のマウントでクイックな取り付け外しが可能。ズレにくいフレックスタイトブラケット
・アルミボディ
・丸形配光で上下を選ばず取付可能
・豊富な取り付けオプション。


EXPOSURE LIGHTS

イギリスのハイエンドライトブランド。
5000ルーメン超えの超パワフルライトまでラインナップに。MTB用は路面状況に併せてライトの光量が自動調光されるシステムなども備えます。
憧れのブランド。

Strada M11 SB

こんな人におすすめ
・切削ボディに魅力を感じる
・状況に併せてのモードの選択肢が必要。

特徴
・アナダイズド6063アルミボディ
・1600ルーメン
・バッテリーはLi-ion 10,200mAh と大容量
・さまざまなプログラムからモードが選べる。後部のステンレスのボタンで操作可能。
・リモートのボタン付き


LUPINE

創業25年のドイツ製LEDライトブランド。パフォーマンスと耐久性を追求し、ドイツかヨーロッパ近隣諸国で製造。
7200ルーメンを超えるラインナップまで。
レースだけでなく、山岳救助や警察等でも採用されているそう。
とにかく機能の多さでいくとピカイチの多さです。

SL AX

こんな人におすすめ
・長距離、長時間、夜のライドを伴う冒険ライド。
・細かいスペックまで把握して納得して購入したい

特徴
・6061-T6 CNCアルミニウムボディ
・2200ルーメンで2時間20分(10,000mAhバッテリー使用時)
・ワイヤレスリモートのボタンのオプション
・STVZO(ドイツの基準、上側の配向がカット)
・2m防水
・2m耐衝撃
・スマホアプリの連携


LIGHT&MOTION

カリフォルニアのライトブランド。
スキューバダイビング用のライトも製造する、防水性能の高さが有名なライト。

VIS Pro 1000 Trail

こんな人におすすめ
・防水性能への信頼性の高いものがほしい

特徴
・1000ルーメン/90分
・高速充電対応
・IP67
・1m防水
・1m耐衝撃

あなたにベストなライトを探してみましょう!!
いかがでしたでしょうか?
おさらいするとライト選びで重要なポイント
・明るさ
・稼働時間
・取り付け
の3つでした!!

とは、言っても実際に使い込んでから気づくことの方が多いので、
実際に試したり他のライダーの意見を聞いてみたりすることも大切です。
ライト選びの参考にぜひ!!