ENVE Foundationシリーズ 徹底解剖 VOL.2 AM30編

果たしてFoundationシリーズはただの廉価版か?
それともENVE最新のテクノロジー搭載の最強モデルか?

ラインナップ

  • ROAD用 リムハイト45mm ENVE45
  • ROAD用リムハイト65mm ENVE65
  • MTB用 AM30

今回はMTBオールマウンテンモデル AM30の詳細をチェック。

MTBモデル AM30スペック徹底解剖

AM30は、M6シリーズ・M7シリーズをカバーする
2.3~2.6″ タイヤ、サスペンショントラベル 110mm~180mmのバイクに対応したホイール。

AM30

サイズ29″
重量1,852g
ハイト ( フロント リヤ共通)20mm
リム幅(内)30mm
リム幅(外)39mm
チューブレスYES
リム単体重量 ( フロント リヤ共通)510g(実測平均 511g 4セットより平均)

参考データ

MODELM630M730
ハイト( フロント リヤ共通)26.5mm27mm
リム幅(内)30mm30mm
リム幅(外)38.5mm38mm
リム単体重量 ( フロント リヤ共通)408g(実測411g)580g(実測590g)

搭載テクノロジーは?

1. Molded spoke hole

これは ENVEのパテント (#US 8,313,155)
リムにドリルで穴を開けないためカーボン繊維を切らない
リムの最も剛性保持に大切な場所にカーボン繊維を分断するような穴加工をしない
大きな衝撃が来たときに粘ってくれる・薄くすることができる

今回AM30では、より良い乗り心地を求めロープロファイル化 (ハイトを低く)している。
これによって、ENVEの特有のインターナルニップルではなく、アウトターナルニップルに変更。
しかしMolded spoke holeになるように工夫されている。

2. アンチ ピンチフラット プロテクション

リム自体にリム打ちパンクプロテクションを組み込むホイールブランドは、エンヴィだけ。
つまり、インサートは不要で、破損するタイヤの数は減り、走行時間を増やすことができる。
Foundation Collectionの全ホイールはワイド フックレス ビードを採用。

■インパクトテストの結果

上の図は、特定条件のタイヤをつけた状態で、重り落としていき リムビードを両側(青)・リムビード片側(オレンジ)でいつ破損するか またタイヤがいつパンクするか(グレイ)を試した実験結果。
専用のプロテクティブ・リム・ストラップを使用しているM730とM930は、当然のことながらパンクはしにくい。
しかしAM30とM630で見るとM630よりもパンクがしにくく、M730ほどの剛性があることがわかる。

3. HUBはインダストリーナイン 1X1を採用

MODELAM30M630
ハフモデルindustry nine 101industry nine Hydra
ノッチ数90690
重量 フロント138g137g
重量 リヤ SHIMANO 11S265g
重量 リヤ XD271g

まとめ

AMの名前の通りオールマウンテンを意識したモデル 】

【パンクのしにくさ】
M730 > AM30 > M630

【重量】 M630(1,516g)<AM30(1,852g)<M730(1,956g)

【価格】 M630・M730・M930  > AM30

ハブの違いがあるが、オールマウンテンライドに適しているスペックは全て揃っている
アウトターなるニップルホールで、整備性も上がり
リムは最新のアンチ ピンチフラット プロテクションを採用


この内容は非常にお得 これは絶対に廉価版ではありません。


MTB好きの海外メディアからたくさんの称賛されています。

ENVEってどうして凄い?

Enveはホイール開発だけで30人以上のエンジニアが最高のホイールを作り上げることに挑んでいます。
カーボンならカーボンフレームのメーカーが凄いのではと思うかもしれませんが、このシンプルなホイールですらこれだけの人数のエンジニア、それもほとんどが相当なハイレベルなライダー (某有名メーカーのトップエンジニアも多数移籍している)が日夜最高のホイールを求め開発しています。

サンプルを設計からテストサンプルまでを5日で作ることができる体制。(わずか5日!!)
そして徹底的にラボでテスト、ライドでテストを繰り返し製品化されます。
ここまでのメーカーは絶対にありません。


カーボンホイールのほとんどはサンプルから中国もしくは台湾で作られており、それが理想の追求を妨げいます。
(台湾・中国でも合計3、4社しか実はハイエンドカーボンホイール作る工場がないのが事実です)