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 ABUS訪問レポート1: 一流のカギを生産する現場

ABUS factory tour in Germany
ABUS訪問レポート VOL.2
一流のカギを生産する現場

 前回のレポートでは、ABUS工場全体の様子と、
徹底した品質追求と、一流を維持するしくみについてお伝えさせて頂きました。
その現場で働く人の様子をもう少し詳しくお伝えしてみたいと思います。
ABUS担当:松野

部材の手配

巨大な工場で、しかも細かい部品からなるカギの部材をどう管理して、集めているのか?

各素材、パーツはカードとバーコードで管理されている。
大型のパーツ格納倉庫では、各パーツ重量があるため、ロボットが自動で4mはあろうかという棚にものすごいスピードで振り分けていき、必要に応じて、バーコードをスキャンすると、それがピッキングされてレールを流れて、供給場所へと流れ、そこからロボットや人によって振り分けていかれる。

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パーツ配達ロボット
ロボットが自動的にパーツを集めて配給。

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パーツ配達トレーラー
これは若いお兄さんがパーツを集め、トレーラーを引いて回りながら各セクションにパーツを供給。

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工場ならではの楽しみ

無骨な鉄の素材がどう製品になっていくのか、なかなか普段見れない製品の卵達をみてワクワクした。よく見ると、あの製品か!と気づくことができる。

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無駄のない流れ、高い品質。

そうして、配給されたパーツを元にアッセンブルが始まる。 各ブースには、モデル名と、モデルの写真が掲げられており、そのブースで何を作っているかが一目瞭然。

組み立てスピードも速く、生産性が高い。 すべてが流れるようにつながっていて、各担当が責任を持ちプロとして請け負うしくみでミスも起きにくい。

この姿勢は、すべての工場に共通しており、 レーエ工場の後に訪問した南京錠の生産をメインで行うHAGEN(ハーゲン)工場では、 南京錠68万個生産のうち、不良等でクレームになったケースは4件との事・・・。

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職人が手でシリンダーを手でアッセンブルする。
ピッキングが不可能と言われる、X-Plusのディスクシリンダーをアッセンブルする過程では、
女性が、コードカードと、ディスクを並べ順番に手際よくシリンダーをアッセンブルしていく。
非常に速い。

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手作業と機械化の両立

手でアッセンブルしている一方、隣のセクションに行くと、シリンダーをアッセンブルするマシンもあった。 なぜ人と機械の2つの流れなのだろう?
疑問はすぐに質問。

■人のよさ:スピードとフレキシブルさ

答えは、アッセンブルスピードは、人の方が早いとの事。
また、人はフレキシブルに動け、急な組み立てや、小ロットで対応ができる。

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■機械のよさ

マシンは、安定的に失敗せずに作り続けるので、動かしておけば安定的に生産が可能。
大量に作ったり、ミスなく長い間稼働できるのが強みだ。

ABUS製のオリジナルマシンの写真は残念ながら企業秘密のようで撮らせてもらえなかった…。

 

BORDOおじさんは実在した

職人と言えば、BORDO CENTIUMに出てくるアイコン的なおじさんは本当に実在するのか?
少し気になっていた。

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そのままの姿で元気に働いておられた。
EDUARDさんは24年ABUSで働いているとの事。 ちょっと有名人に会った気がして、うれしくて一緒に記念撮影もさせて頂く。

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Q.一番熟練度が高い職人は?

アッセンブルエリアは比較的若い人が多いのに比べ、
このEDUARDさんがいたエリアは、他のセクションに比べ、かなりおじさんの率が高く、明らかにオーラが違った。

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ふと、どの工程がもっとも難しく、経験が必要なのだろう?と気になった。
このおじさん達はきっと最も複雑で、カギの仕組みそのものを作る等、経験が必要な工程をしているのだろうと予想して、 マリウスに、最も熟練度が高い職人はどのセクションの人になるのか聞いてみた。
うーん難しい質問だが… と前置きをして答えてくれたのは私にとっては意外な答えだった。

A.「カギを作るための道具を作る職人」

答えは、意外にもカギを作るための道具を作る職人だった。
確かに、どんな複雑なカギでも、それを作るための道具がいる。
もちろん既製品のマシンを使う事も多いが、カギの部材を削り出す機械、シリンダーをアッセンブルする機械、 ABUSはそれらの機械、そしてその機会を作るためのツールさえも自社で設計、生産をしているとの事。

たしかにもっとも知識と経験がいりそうな話である。
作られたツールは、長い間棚で保管・管理され、使用し続けられる。

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自分で作ってみる

工場の人たちは、皆、スピーディーに簡単そうにカギを作っている。
BORDOを自分で作ってみる機会を与えてもらえた。
何色がいい?と聞かれ、一本だけ黄色を混ぜてみたいと伝え、いいアイデアだと褒められつつ
BORDOのプレートを連結する機械に流すところまではよかった。

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シリンダーを取り付けるグリスのガンからグリスが大量に出てオロオロし

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細かいパーツを入れるのに四苦八苦し

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最後は総出で手伝ってもらいながら

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最後に圧入して(これは簡単)

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完成!!

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とてもではないが量産する手伝いはできそうになく、職人への道は遠そうだ。

こんな環境と、人がABUSの製品を作り、私たちの手元に届いているのだと思うと感慨深いものがあった。 工場の皆さんからは、担当している仕事の誇りと責任を感じた。

レーエという自然にあふれた環境の中、皆がいきいきと働き、 ABUSで働けることを誇りに思っていると最初に言っていた言葉を思い出し 短い工場体験だったが、何となくその事に触れた気がした。

次回は、ドイツの街中のカギ事情について見て行きたいと思います!

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